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Hossi-Yさんのアメリカン・ポルノ感想文
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五本目 :カフェ・フレッシュ(推薦)

あらすじ:作品は核戦争後の世界を描いており、放射能の影響で殆どの人が性的不能者。
     一方、セックスの出来るほんの一握りの人々はライブショー演じ、性的不能
     者に延々と見せつけます。もし、これを見て復活した人は自らもそのライブ
     ショーの出演者となるルール。

感想  :この作品の存在を初めて私が知ったのは、知る人ぞしるカルト雑誌「ビデオ・
     ファン」でしたが、当時は完全無修正版の入手方法など知る由もありません
     でした。それでも、何とか非常に高画質なコピーテープを入手出来た思い出
     深い作品でもあります。とにかく変な作品で、ストーリーよりビジュアルな
     映像への拘りが強く感じられました。(この作品の見ものはそのライブ
     ショーで、非常にシュールな内容となっています。)80年代ポルノの異端
     の傑作と言える作品でしょう。私の好きな作品(推薦)です。
     尚、後年、B級スクリーム・クイーンとして大活躍するミッシェル・バウ
     アーがピア・スノウという名前で主演しています。

雑談  :ポルノ女優として人気の出る要素にはどんなことがあるのでしょう? 容
     姿?、どんなシーンでもこなせる大胆さ?、スタイル? 確かにそれらは必
     要な要素でしょうが、更に私は「声」を加えたいと思います。この「声」は
     80年代だけでなく、現在の女優でも、そして、我が日本でも絶対に必要な
     要素だと考えています。極端な言い方をすれば、絶大な人気を誇ったポルノ
     女優はその声の演技だけで見る側の脳天を麻痺させてくれ、全身これペニス
     と化してしまいます。日活ロマンポルノの最初で最大のスター、白川和子さ
     んもその例外ではありません。是非、彼女の団地妻シリーズをご覧になって
     下さい。
     その点で、現在、ヨーロッパでDVD化されているトレイシー・ローズの作
     品の殆どが吹替えになっているのが残念です。あの甘い声が聞けないのです。







四本目 :スージー・スーパースター(推薦)

あらすじ:ここでショーナ・グラントが演じるのはロック歌手(歌は吹き替え)で、悪
     徳マネージャーとの離れたくても離れられないしがらみを描いています。幾
     ら憎んでいてもつるんでしまう、男と女の不思議な情感が、激しいセックス
     となって展開していきます。(「アメリカン・Xレイテッド・ビデオ・カタ
     ログ」より)

     尚、パート2は主役がトレイシー・ローズに引き継がれます。
感想  :衝撃的なライフル自殺をしたショーナ・グラント(享年21歳)の最盛期の
     主演作品です。その清楚な顔立ちは決してハードなプレイをこなす様には見
     えません。今でも、彼女のファンは多いのも納得がゆきます。但し、ショー
     ナの出演シーンの少ないのは残念です。それでも推薦です。
     本来であれば、私は『ヤング・ライク・イット・ホット』の方をお奨めした
     いのですが、まだDVDが未発売であるため、紹介を見送りました。機会が
     ありましたら是非ご覧になって下さい。しかし、昔、この作品のLDジャ
     ケットを見た時、非常に印象的だったことは、映画の中では殆ど主役級なの
     に、全く彼女の名前が書かれていないことでした。これも、トレイシー・
     ローズの一件と同様、業界に当てつけるように自殺した彼女に対する、業界
     の仕打ちだったのでしょうか? それと『バージニア』も忘れられない作品
     です。(ここの文章は感想になっていませんね。)

雑談  :トレイシー・ローズが、ポルノ出演時の年齢詐称事件を発端にアメリカ・ポ
     ルノ業界から完全に締め出されてしまったことは皆さんよくご存知のことと
     思います。そして、過去の出演作品のフィルムも全て廃棄されたと聞きます。
     人気絶頂期の彼女でも、業界のルールから外れると完全抹消されるという厳
     しいプロの世界のルール(掟)を実感します。
     それに引き換え、日本では、人気さえあれば周りが事件を揉み消してしまう。
     そのいい例が有名な歌手の麻薬服用であったり、プロ野球選手の交通違反の
     揉み消しであったりするのです。その上、例え処分されても、半年もすれば
     何もなかったような顔をして復活出来る甘やかされた日本です。しかし、ポ
     ルノ女優としてのトレイシーは、アメリカでは、今でも復活出来ていません。
     極端な例では、再発売されたビデオでも、彼女の出演シーンだけが他の女優
     の演技に差し替えられているのが現実です。それでも少し救いがあるのは、
     フランスとドイツで作品がDVD化され始めていることでしょう。私が入手
     したのもフランス盤(台詞はフランス語に吹替え)でした。







三本目 :ミス・ジョーンズの背徳(好みによって)

あらすじ:人生に失望した女性が自殺をした後、地獄の審判に晒される作品です。そこ
     で、生前に彼女が犯した罪が暴かれ、結局は地獄落ちとなります。

感想  :脳天気な明るさを持つアメリカンポルノの中では、その内容の暗さが特徴的
     です。(しかし、2作目以降は、暗さが影を潜め、普通のポルノ作品に変貌
     してしまいます。)見ていますと、ポルノを見始める前に抱いていたワクワ
     クする気持ちがだんだん萎えて来ます。本当に救いのないお話しが続きます。
     このような作品は珍しいのではないでしょうか。作品としての完成度は高い
     と思いますが、娯楽作品ではないですね。ということで、私個人としては、
     2作目を推薦したいと思います。

雑談  :80年代の人気男優にロン・ジェレミーという男がいます。自分で自分の一
     物をフェラ出来るという特技の持ち主です。(当時、日本でも同じことしよ
     うとして、背骨を折って死んだ男がいるという噂話がありました。)つまり、
     一物がその位長いので届いたのでしょう。確かに、見た感じもかなり長いよ
     うに思います。その後、ポルノ映画が衰退しても、ハリウッドでからみ専門
     の演出家をしていたとのこと。また、この男をモデルにし、ロン自らが主演
     した『ポルノ・スター:ロン・ジェレミーの伝説』(01年)という映画も
     製作されました。ずんぐりむっくりのぶ男の彼が、ここまで成功してしまう
     のもアメリカ・ポルノ業界の不思議なところです。







ニ本目 :ビハインド・ザ・グリーンドア(推薦)

あらすじ:どこへともなく車を運転する女、実は秘密クラブでのハードコアライブへの
     出演が待っていた。彼女を執拗に攻める女達、そこへ現れる男達。朦朧とし
     た意識の中でそれらを受け入れる女。そして、いつしかショウを見ている観
     客達も周りに相手を求めて、乱交が始まり、遂には舞台と観客同時に頂点を
     迎える。更に...

感想  :それまでモデルやTVコマーシャル出演をしていたマリリン・チェンバース
     が、アメリカポルノ界の異端児ミッチェルブラザースの作品に突如出演した
     記念碑的な作品です。スレンダーでシェイプアップされた体は、それ以前の
     ポルノ女優と一線を画し、忽ちのうちに作品数を増やしていくのでした。
     それにしても、異様な迫力を持った作品で、ライブシーンからオージーシー
     ンに至る流れは圧巻と言えるでしょう。ミッチェルブラザースの面目躍如た
     るものが現れています。作品としての迫力と発射シーンをスローモーション
     処理したアイデア演出に、推薦としたいと思います。
     美貌、お金、人気のどの点をとっても、不満があったとも思われないチェン
     バースをここまで駆り立てたものは何だったのでしょうか? 凡人の私には
     到底理解不能なことです。

雑談  :私は日本のアダルト作品を殆ど見ません。例え見たとしても、2度は見ませ
     ん。その理由は男優にあるのです。女優は昔から日本人にも素敵な人がたく
     さんいました。日活ロマンポルノ最大のスター 白川和子さん(◎)から現
     在の若手まで。しかし、どうしても拒否反応が出てしまうのが男優陣で、こ
     れまで1人も我慢出来たことがありませんでした。何がと言って、そのダサ
     いこととカッコ悪さは最低の一言で片付きます。一方、アメリカでも男優が
     脇役なのは明白なのですが、そのことにプライド持って臨んでいるせいか、
     凄く生き生きしています。その代表格がロッコ(イタリア人?)でしょう。
     日本でも、仮面ライダーをやれるような若手男優が出演すれば、更に、女性
     のアダルトファンも急増すると思いますが。無理でしょうね...







一本目 :ディープ・スロート(推薦)

あらすじ:喉にクリトリスがあるという女をめぐって繰り広げられる、背徳の世界を描
     いたハードコア・エロス。過激なセックスシーン満載の1本。マニア必見。
     ジェリー・ジェラルド監督が贈る衝撃のハードコアポルノ。
     (「DVD NAVIGATOR」/「OriconGE」データベースより)

感想  :伝説の女優リンダ・ラヴレイス主演の作品で、私と同年代の方であれば、誰
     でも知っている作品(当然フィルム撮り)です。最近のビデオカメラで乱造
     された作品とは根本的に違います。この作品で、日本でも「ディープ・ス
     ロート」という言葉自体も一般化したような気がします。意味は違いますが、
     日本の古語「○八」よりも、「ディープ・スロート」の方が何となくカッコ
     いいですよね。見所はやはり、ラヴレイス嬢のそのシーンで、延々と描写さ
     れます。その凄さに驚くというより、「よく咽(むせ)ないな」と感心して
     しまいます。それに、ウエスタン調の音楽がまたいい。ポルノ黄金時代のア
     メリカの実力を思い知らされます。大推薦です。画質はあまり良い方ではあ
     りません。

雑談  :最近のハードコア作品を見ていると、この当時と大きく異なる点が1つあり
     ます。それは、女優さん達のピュービックヘアです。当時は、トレイシー・
     ローズを含めて、殆どの女優は自然のままで、水着に合せて少しトリミング
     する程度でした。そのため、ヘアの面積が広く、「ほと」の部分も覆われて
     いることさえ珍しくありませんでした。しかし、最近では、シェービングし
     て、ほんの少しか残っていない女優が大半です。中には、デボンのようにキ
     レイになくなっている女優もいます。これはアメリカ人の好みが変わって来
     たことによる変化なのでしょうか? 因みに、私は自然派好みです。但し、
     元からない自然派は、それとして認めますが


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