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十本目 :タブー(推薦) あらすじ:シャワーを浴びる母親をそっとのぞき見る息子。彼女とセックスをしていて も、母親の姿が消えない。一方、母親も亭主との味気ない行為に倦怠気味で、 その不満はオージー・パーティーでも癒されることはなかった。そんなある 日、裸で寝ている息子を見て、遂に親子の関係を超えてしまう2人であった。 感想 :ケイ・パーカー主演のこの1作目がヒットし、その後、同じ又は類似のタイ トルで近親相姦をテーマにした作品が一体何本作られたのでしょうか? そ れだけ、この作品のインパクトが強かったのでしょう。更には、ケイ・パー カーの演じた母親の人気もあったと思います。少なくとも日本では。細い体 に不似合いな巨乳は、団塊の世代の負の憧れでした。私もこの作品を初めて 見て、他の若い女性の出演者より魅力的に感じたことを思えています。従っ て、推薦は外せません。 最近、彼女の出演した作品を編集して作られたDVDを入手して見たところ、 彼女のインタビュー映像があり、今でも十分魅力的で、嬉しくなりました。 雑談 :私はポルノ作品の中でのシャワー・シーンがどうも好きではありません。日 本の浮世絵の入浴シーンは何となく色っぽさが感じられるのですが、シャ ワーシーンだけは何ともムードがないように思えます。(ヒッチコック監督 の名作サイコ』やブライアン・デ・パルマ監督の『殺しのドレス』のような シーンで使うのなら演出効果絶大で大賛成ですが。)ポルノ映画なら、女と 男の絡みから汗が流れ、唾液が流れ、潤滑液が流れ、最後にスペルマの大放 射で終るのが常道。なのに、「シャワーを浴びながらの最初から水浸しの絡 みなんて、いつ発射したかも分からないし、何処が面白いのよ」と悪口の1 つや2つ言いたくなります。 それでは、浮世絵の湯浴みの図とシャワーシーンの違いは何なのでしょうか? 湯浴みの図は女性が風呂桶を跨ぐ一瞬を描くことにより、ちらりとのぞく秘 部や脇の下の色気が表現として素晴らしいのだと思います。しかし、ポルノ のシャワーシーンには何ら色気が感じられません。それはむしろ、完全に無 防備な女性を表現し、次に現れるだろう危険な兆候を予測して感じるサスペ ンスにこそ似つかわしいと、私は思います。 |
九本目 :フレッシュ・ゴードン(推薦) あらすじ:1930年代に流行った漫画『フラッシュ・ゴードン』のポルノ風パロディ版。 宇宙の彼方にあるエキサイト惑星が人類を滅ぼすために発射した光線を浴び ると、人間は理性を失い、セックスの虜となってしまう。その危機を救うた め、フレッシュ・ゴードンの活躍が始まった。(「DVD NAVIGATOR」データ ベースより。) 感想 :空前絶後のSFXを使ったポルノ作品です。但し、今の私達の目から見れば、 大人しい内容であり、既に「ポルノ」の範疇には入らないのかも知れません。 むしろ、『スター・ウオーズ』以降に目覚しい活躍をするSFXマンの若き 日の情熱がヒシヒシと伝わって来ます。わざとレトロチックに作られた場面 やポコチン怪獣、キング・コングを彷彿とさせる怪獣グレー・ゴッド・ポル ノ等全てに愛嬌があります。SFXとポルノを融合させた最初の作品として も大きな存在価値を持ちます。大好きな作品です。パート1から15年後の 89年に、パート2も作られましたが、時は移り、既にパート1の勢いは微 塵も無くなった駄作でした。こちらは、全く見る必要がありません。 雑談 :アメリカのポルノって、何処かで聞いた(見た)ようなタイトルや内容の作 品が結構ありますね。それをまた、国内版を作る時に更に捻ったタイトルに してしまうこともしばしばです。それが『ビバリー・ヒルズ・コックス』で あったり『ヤング・ライク・イット・ホット』であったりします。直ぐに元 ネタが想像つきますが、内容は全く違うのが常で、見せるもの(?)が違う のですから、当り前と言えば言えます。しかし、そのセンスには、思わず吹 き出してしまうものや感心してしまうものまで様々です。今回の『フレッ シュ・ゴードン』なんか、元ネタを全てをパロった大迷作です。 |
八本目 :ブロンド・ゴッデス(推薦) あらすじ:売れないダメ作家の空想の世界を、インディー・ジョーンズには遠く及ばな いアクションとSF風味付けで仕上げた、傑作ポルノです。しかし、イン ディー・ジョーンズを意識したのはイメージだけで、作品の中心はやはりそ れです。 感想 :あまりのバカバカしさに、かえって愛着を感じる作品です。映画開始の時、 何かに追われるように駆ける女をカメラはずっと追いますが、その体つきか らして、そんなシーンを演じられる女優でないことは一目で分かります。一 事が万事、そんな調子です。ロケシーンやSFXを使ったシーンも多く、ポ ルノにしてはお金を使っていて、全体として、お馬鹿な、それでいて何とも 楽しい作品に仕上っています。よって、◎(推薦)となりました。 雑談 :この作品、実は、10数年前に雑誌「ビデオ・ファン」で知ってからずっと 探し続けていたもので、やっと最近入手することが出来ました。当時、この 雑誌の輸入ビデオとLDの紹介は画期的で、その中でも「白鳥さん」と言う ライターの記事は本当に参考になりました。しかし、当時の日本ではそこで 紹介される作品の殆どが入手不可能で、欲しいという思いだけが膨らみまし た。(それでも、真正ポルノ作品やプレイボーイ系ソフト以外は何とか入手 に成功した作品もありました。)それ以来の憧れの作品がこのDVDでした。 尚、白鳥さんの記事だけは、全てコピーを取り、掲載作品を入手する度に、 消し込みをして来ました。それは今でも続けていますが、未だ半分も埋まり ません。 |
七本目 :ラブ・バイツ(推薦) あらすじ:アフリカで、食われると発情してしまう蚊が発生。それを病院で研究してい た医師と看護士(トレイシー・ローズ)だが、蚊が逃げ出したからさあ大変。 欲望抑制会議は欲望剥き出しのオージーパーティーの場となり、ピルのエレ ベーターの中でも同様。遂には、病院の医師まで蚊の餌食、看護士と一戦交 えてしまうのでした。 感想 :トレイシー・ローズの出演作品が簡単に見られない現在、どんな状態であろ うと、見られただけで良しとしてしまいそうです。従いまして、入手出来た 4作品の中から選べばやはりこの作品となります。彼女の看護士姿には何と してもそそられるものがあります。私達が看護士さんに抱く大変失礼な妄想 が仮想現実としてそこに展開されるのですから、たまりません。こんな看護 士さんがいる病院だったら、絶対に退院したくないです。という訳で、大推 薦となりました。 雑談 :今回はポルノ作品の「吹替え」についてです。トレイシー・ローズに限らず、 ポルノ作品の多くは、ヨーロッパでは、その国の言葉に吹替えて上映されて いるようです。ストーリーの理解という点では、「どうせポルノ、言葉なん かどうでもいい」と言えるのですが、ポルノ作品では女優の声の演技が重要 なポイントとなることから、吹替えは大きな問題となる訳です。いくら経験 を積んだ声優でも、その瞬間を他人の演技に合せて喋ること自体不可能なこ とです。ましてや、トレイシーの声を他人が演じるなんて.... しかし、残 されたフィルムが少ない上、DVD化されているのがヨーロッパであれば、 吹替え音声であっても、我慢するしかありません。これだけが非常に残念で す。また、その例外は日本のポルノ・アニメです。これにはオリジナルの音 声がないため、声優の声のイメージで作品の出来が左右されます。これをア メリカで発売する際に、ポルノ女優が吹替えをしているケースがあります。 これもあまり戴けません。アニメの場合、実写より更に声優の声の演技が重 要で、あのロリっぽいお伽噺のような雰囲気が出ているのに、吹替えで全て が吹き飛んでいます。やはり、ポルノであっても、アニメには生々しさは不 要のようです。 |
六本目 :愛のコリーダ(好みによって) あらすじ:ある料理屋に住込みで働きに入った女、定とその店の主人、吉蔵の、肉欲を 通した生き様を描いた作品で、ストーリーは誰でもご存知の「阿部貞事件」 がベースです。2人の濃厚な行為を憚(はばか)るところなしに延々と映し ていきます。そして、遂にはあの最後の切断場面へと引き継がれます。 感想 :昔、この映画をグアムまで見に行くツアーがありました。一体、何人位の人 が参加したのでしょうか? そして、最後まで見終えたのでしょうか?私に とっては、この作品、あまりに雰囲気が重すぎ、見ていて息苦しくなってし まいます。それは日本人の本質と深く関わった結果ではありますが、決して 後味のよいものではありません。一方、正にその点こそがヨーロッパで評価 されたポイントでもあるのでしょう。結論として、私にとって、一度見れば、 その後何度も見るという作品ではありません。画質は良好です。 雑談 :本来であれば、大島渚監督がフランス資本で作り上げたこの作品はご紹介す る対象ではないのですが、やはり記念碑的な意味もあるため、取り上げまし た。当時、日本で公開されたこの作品はズタズタにカットされた上、大幅な 修正入りとなっていました。裏では堂々と風俗営業が行われているのに、映 像での性表現における規制の厳しさには理解しがたいものがありました。今 でもその状況は少しも変わりません。未だにポルノを解禁せず、その一方で は、インターネット上で何でも取引きされているこの現実を、為政者達はど んな目で見ているのでしょうか? しかし、その様な現実がなければ、この 作品のノーカット・無修正・完全版を自分の家で見ることが出来なかった訳 ですから、技術の進歩と馬鹿な為政者に感謝しなければなりませんね。 |
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